◆大きく羽ばたいて飛んでいくには 「深い愛情」と「心優しく育って」いればこそです!(No.141)

とうとう3月を迎えます。昨年の3月は新型コロナウィルス感染症が流行し始め、入園式から何やかやと気忙しくなり感染者が増えていくにつれ、とうとう4月には全国で自粛要請出て、自宅待機となる人が多く出ました。国や市からは、ソーシャルディスタンスを守ること、3密を避けること、30人以上の人の集まりはしないこと、マスク着用のこと等の指示も出され、行事は次々と出来なくなりました。そんな非日常生活の中でも子ども達は元気に過ごしてくれました。お父さん、お母さん達の元気な応援はなかったけど一人ひとりよく頑張りました。そして1年、ひかり組さんはもうすぐ卒園式です。てんし~はと組さんは1つずつ大きくなります。毎日毎日、送り迎えをしてくれたお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、大変ご苦労様でした。おっと、下にも弟妹がおりましたね。これからもよろしくお願いいたします。

ひかりさんは0歳から入園の子は6年間一緒に生活しました。この6年間、養護と教育の一体化の中で保育を行い、人格形成や人間関係や信頼関係を築いてきました。ややもすると、字が書けたり漢字が書けたり、足し算が出来たりするのが教育と思われがちですが、保育園は0歳児からの入園なので、教育と養護が一体化しないと心も体も成長しません。教育が伴わない養護はあり得ないのです。そして、何より“心”や“愛”も一緒に育つのです。ややもすれば忙しくて子どもに十分に手がかけられない、保育所で見てもらえば少しでも長く、となりかねません。いつも言っていることですが、私達がいくら手をかけ、声掛け、愛情を持って接したとしても“親には変われないのです”“親にはなれません”。やはりお父さんやお母さんの“愛”が必要なのです。今年は保育参観がなかったので、普段の園生活の様子は見てもらっていません。年2回ある懇談会もありませんでした。各々の年齢の子ども達の育ちについてや困っていること、悩んでいること、楽しいこと、嬉しいことについて皆さんと話し合う機会を持つことが出来なかったことは、行事を共に出来なかったことと合わせ、大変心残りです。

3月は今年度最後の月。卒園するひかり組さんにはいつも「光に歩めよ」そして「顔を上げ、胸を張って元気に歩いて下さい」との言葉を送っています。そこで、数年に1回位きぼうえんだよりに載せている「見て、聞いて、愛して!!」を今月は載せました。子育ての参考にしていただければと思います。

※14年前にまとめた内容なので、少し古くなっているところがあるかもしれません。

 

 

見て、聞いて、愛して!!         福室希望園 髙野 幸子(2007年)

◎子どもの“心”が見えますか。

・“心”は見えません。だから、見えるように努力しなければなりません。

子どもの心に添って下さい。

・子どもの心の訴えや“さけび”が聞こえますか。        聞いてください。

・子どもの心を見ましょう。見てください。         心で聞いてください。

・心で心を育てるのです。             優しさや思いやりが育ちます。

 

◎子どもを愛していますか。                心から愛してください。

・愛は愛を育てるのです。             愛は心を豊かにしてくれます。

・愛は愛の連鎖を続けます。         愛されたという実感が愛を育てます。

・子どもに愛されたという実感を持たせて下さい。 愛しているよ、と言って下さい。

◎子育ては大変です。              決して楽しいだけではありません

・子どもを育てることは素晴らしいことです。    でも、怖いことでもあります。

・ひとりで子育てをしようと思わないことです。    手伝っていただきましょう。

・子育て中、“苦しい”“大変だ”を大きな声で言いましょう。

“助けて”と言いましょう。

・お父さんも子育てに参加しましょう。        お母さんの最大の味方です。

お父さんの強さ、優しさを子どもに示して下さい。

子どもの育ちに大きな影響を与えます。

忙しいから、と逃げたり避けたりしていませんか。

安心感と豊かな愛情が子どもの育ちを育みます

 

◎親と子の関わりは、小さい時から大切に

・困った時 悩んだ時 苦しい時、子ども達は

「ねぇ、お父さん」「ねぇ、お母さん」と言えるでしょうか。

子どもから信頼されていますか。

・小さい時から、子どもの話を聞いてあげてますか。

「ちょっと待ってね」「後でね」と言ってませんか。

子どもの話を背中で聞いていませんか。

・子どもとの話し合いは、小さい時から積み重ねが必要です。

面倒だと思っていませんか。

『継続は力なり』です。

子どもにあきらめさせないで下さい。

あきらめることは、子どもを“無気力・無反応・無感動にしてしまいますよ。

・「お父さんも、お母さんも いっぱい愛してるよ」

「いつもあなたのことを見守ってるよ」と言っていますか。

・子どもの心のSOSがわかりますか。

「何故?」「どうして?」と考えてあげることができますか。

・自分の子どもを丸ごと受け入れることが出来ますか

抱きしめていますか

 

◎子育ては“あせらず”“くらべず”“ゆったり”と“待つ”ことです。

                      一人ひとりみんな育ちが違うのです。

◎いっぱいの愛情で育った子は“意欲のある子”に育ちます。  生きる力が育ちます。

◎自分の子育てに自信を持ちましょう。

◎子どもの育つ基盤は家庭です。

◎子育ての第一義的責任は親です。

でも、今、社会全体が子育てのお手伝いをします。(子育ての社会化)